今週始めから私用で広島に行ってきました。
その足で島根や高知にも寄って前から訪れたかった建築をまわって18日の深夜に帰ってきました。見てきたものをいくつか紹介します。
17日お昼に用事が終わった後、夜の用事まで少し時間がとれたので設計に携わるかもしれない敷地を確認しにホテルから徒歩で移動。
ぼくは、知らない土地を訪れた場合は、時間が許せば歩けるだけ歩きます。
その方が街をゆっくり見れて気づくことが多いですし、歩きながら考えられます。
特に、仕事に関わる場合は、街の雰囲気を感じるためある程度の距離から必ず歩いて向かいます。
地図で大まかに確認した後、敷地に向かう途中、おいしそうなパン屋があったのでおやつがてら買って、なんとなく適当な場所を探してパンをほおばりながら顔をあげると、「あっと」、ある建物に気づきました。
目の前に村野藤吾さん設計の「世界平和記念聖堂」が。。
「お前パンなんか食べてないでこの建築を見ろ」と言われた気分です。
前から訪れたいと思っていた建築をあやうく見逃すところでした。
良かった歩き得だと思ったと同時に自分のうかつさにがっくりしました。
この建築は、村野さんの展示会を東京で見てから訪れたいと思っていた建築のひとつです。
時間を確認して迷わず突入。きょろきょろしているとボランティアのガイドさんが案内してくれるとのこと。
それも運良く、前の人のガイドがちょうど終わって戻ってきたところだったようです。
このガイドさんが面白い。この建築を建てるときのエピソードから建物の細部の物語まで話してくれる。
45mの塔の施工に関わった人の話からドームにつけられたフェニックス像まで、本で読んだり、ひとりで見ていたら知る由もないことをいろいろ教えていただく。
ざっと見せていただいてお礼を言った後、
「ぜひお友達にもここを紹介してください」とガイドさんがおしゃったので「もちろんです」と約束をしました。
みなさんも、広島に行かれたらこの場所を訪れて「桂さん」というガイドさんを探してください。きっと良い時間がすごせます。
世界平和記念聖堂
内部
より高く見せるため先端に向かって細くなっている
塔に設えられた十字架
帰りに、桂さんに聞いた教会の書店に寄って資料を購入。シスターが書店の店員?でしたので若干とまどいましたが、今日は初めてですか? はい、今日は建築を見学にとなんとなく会話を続けて、最後に「良い建築を建ててくださいね。」と笑顔で言っていただけました。
そのとき、シスターにもらった紙にこう書かれていました。
平和を実現する人々は、幸いである。その人たちは神の子と呼ばれる。
(マタイによる福音書5章9節)
世界平和記念聖堂
設計1948年~1949年 1954竣工 RC造、一部木造/地上3階
原爆の犠牲者の慰霊追悼と世界平和のシンボルとして原爆を体験したフーゴ・ラサール神父が建設を決意し、コンペを開催するも一等に該当者が出なかったため、審査員のひとりであった村野藤吾氏が設計をすることになった。